貯蓄型の生命保険って資産形成に不利みたい。
もうすでに加入しちゃってる私はどうしたらいいの?
R学長をはじめとしたお金のインフルエンサーは、加入済みの貯蓄型生命保険について、「解約」を推奨しています。
貯蓄型保険に拘束されている資金をインデックス投資で運用すれば、元本割れの金額を上回るパフォーマンスが期待できるからです。
確かにその通りだと思います。
ですが、私は解約していません。
私は28歳から10年間以上も貯蓄型保険に加入しています。
もちろん元本割れしています。
この記事では、実際に貯蓄型保険を加入しているインデックス投資家が、解約するか否かを真剣に考えた結果を、まとめます。
自分の状況を整理して判断した結果、解約は必ずしも正しくはないとの考えに至りました。
- 貯蓄型保険を解約するメリット・デメリットがわかる
- 「今すぐ」解約することが、正しいとは限らないことがわかる
- 適切な解約タイミングを判断できる
私が解約していない理由を以下の項目ごとに解説していきます。
- すでに元本割れの額がピーク
- 解約しても払い戻し金を、すぐに使えない
- 全資産の30%は現金、これに割り当てる
- 解約した瞬間に死亡保障は消えてしまう
- 解約すると生命保険の支払いによる税金控除が無くなる
- この先、いつでも解約できる
それではよろしくお願いします。
私の貯蓄型保険
最初に私が加入している貯蓄型保険を紹介します。
28歳の時に2種類に分けて合計1,100万円の契約をしています。
加入額が大きい…(昔の私のバカ!
- 特定疾病&死亡保険 [500万保証]
-
三大疾病を含む指定の病気に罹った時、及び死亡時に500万が保証されます。
支払額は年間11.5万円。
- 介護&死亡保険[600万保証]
-
要介護状態になった時、及び死亡時に600万が保証されます。
支払額は年間14.8万円。
いずれも60歳まで払い続ける契約です。
少し余談ですが契約時に、営業さんに聞いたんです。
貯蓄型保険は死亡したら満額、解約しなくても満額以上を生命保険会社が負担するなら、会社は潰れないですか?
皆さまのお金を投資運用して利益を出しているんです。
保険会社も投資して利益を出しているんなら、インデックス投資で自分で運用した方が良い、、と今になれば思います。
当時の無知だった自分の負けです。(泣
まだ解約しないと判断した理由
元本割れの金額がこれ以上増えなかった
わかりやすいように、支払額、解約時の払い戻し金、損失額をまとめてみました。
保険の解約を考えていたのが、10年目くらい(青い部分)です。
10年目で損失(元本割れ)は36万円。
この時点で損失のピークだったんです!
というか、
私が加入している保険は、2年目から20年目までは36-39万で損失額が推移してて、ずっとピーク。
逆に言うとこれ以上、損失が増えることはないんです。
そして20年目以降は損失額が下がっていきます。
つまり私は、この貯蓄型保険ではこれ以上、損はできないのです!
わずか2年で損失最大に到達するのはヤな感じ。
ということは、
まだ契約していないならまだしも、既に払っちゃっている私からすれば、無料で1,100万の保険が適用されているということです。
解約するということは40万近く払って獲得している保障を放棄するということです。
それでも一般的に解約を推奨されているのは、保険の支払い額をインデックス投資に注いだ方がリターンが大きいということでは?
その通り!解約払い戻し金をインデックス投資の注ぎ込める人は解約するべき。だけど、それをすぐに使えない人もいるんだ。私は使えなかったんだよ。
解約払い戻し金の使い道がなかった
当時(10年目)、解約していたら約230万を受領していることになります。
これをすぐに投資に使える人は解約するべきだと思います。
ただ、投資を始めたばかりの私は、手元の貯金を月々の積み立てで株式に変換している過渡期でした。
払い戻し金がなくとも投資資金があったので、払戻金を消化することはできない状況でした。
もちろん、一括投資すれば消化できますが、小心者の私は一括投資する勇気はありませんでした。
この状況から、
使えない払戻金を受け取って保障が消えるより、解約せずに保障が継続する方が良いと判断しました。
全資産の30%は現金と決めてる、これに割り当てる
自分の資産の100%をリスク資産に配分する投資家は稀です。
だいたいは緊急時の生活費や株価下落時に精神的に追い込まれない、あるいは買い増し用として、一定の現金は持っておくべきです。
私の場合は現金比率を最低30%は確保するようにしていて、確保する現金は保険の払戻金でも何の問題もありません。
どうせ一定の使う予定のない現金を保有しておくんだから、保有先が銀行貯金か貯蓄型保険かの違いだけです。
貯蓄型保険を解約して損失を出した上で銀行貯金に切り替えるよりも、そのまま貯蓄型保険で貯めていれば良いと考えるのは自然だと思います。
解約した瞬間に死亡保証は消える
当たり前ですが、解約すると保険による保障は消失します。
解約して、損失を出して、払い戻し金は使わず、その後に不幸が起きて保障されない状況を想像してください。
何もメリットがないですよね。
生命保険の支払いによる税金控除が無くなる
サラリーマンは毎年の年末調整で生命保険の支払額を申請していると思います。
私もしています。
生命保険の支払い額や収入によって増減はありますが、私の場合(所得税20%、年間8万円以上の保険支払い)は、毎年1.08万の税金が免除されています。
上述の通り、保険の損失はこれ以上に大きくなりませんので、毎年1万円は得していることになります。
解約すると、これまでより毎年1万円多く税金を支払うことになります。
この先、いつでも解約できる
我々、契約者はいつ何時でも解約することができます。
損失が拡大することがない以上、急いで解約して判断を誤る必要はありません。
ゆっくり検討して後悔のない選択をしましょう。
まとめ
一般的に言われている解約推奨の理由はこの1点。
払い戻し金をインデックス投資に回して運用することで資産の増加を見込める
逆に言えば、払い戻し金をインデックス投資に回さないと場合は、解約によるデメリットだけが発生することになります。
- 保障が消失する
- 生命保険の支払いによる税金控除が消失
そして払い戻し金をすべて投資に回すことは、実は難しいです。
なぜなら、投資家は常に一定の現金を保有しているからです。
常に一定の現金を保有しているため、貯蓄型保険として持っていても何ら問題はない。
これなら、もともと貯金している予定の現金を貯蓄型保険として持っているだけなので、保険による保障は継続されますし、税金も毎年しっかり控除されます。
その上、時間が経つにつれ、元本割れの額は縮小します。
加入している貯蓄型保険の元本割れ額の推移
私の場合は、貯蓄型保険は元本割れによる損失額はすでにピーク状態のため、解約を急ぐ必要はありません。
一方で保険の種類は様々であるため、これについては各々がそれぞれの契約内容を確認することが必要になってきます。
これは確認しておきましょう。
以上です。
私と同じく、貯蓄型保険に加入して、その後始末に頭を抱えている人は少なくないと思います。
この記事で少しでも悩みが解消されますと幸いです。
ありがとうございました。